エルヴィン・パウリー、その作品と人となり

熱い、ヨーロッパがドイツがこんなに暑いと予想もしていなかった、旅だった。
ドイツに到着して3日目、私たちは先ずパウリー氏のアトリエに出発した。

乾さんから、出発前夜言われていた、「明日行くのはもう世界的な権威ですからね。
作品だって、高い。欲しいったって、なかなか買えやしませんからね。
あなたは行ってただ、向こうの言うのにうなづいてればいいですからね。」「はい・・・」

イーダルオーバーシュタインからやや丘陵を上って美しい住宅地域に車を乗り入れる。
住宅地域といっても、宝石デザイナーが多く住んでいる特別な環境だ。
家々は可愛らしいデザインでエントランスも其々の住人の工夫が生きている。

パウリー氏のアトリエ兼住宅、可愛らしいお宅だ。

そのお家に負けず劣らずパウリー氏もご覧の通り、可愛らしい人である。
私たちを招じ入れて、様々な作品をいちいち解説付きで広げて見せてもらった。


パウリー氏といえばカメオ。その素晴らしさはどこからくるのだろう。やはり、楚々とした乙女の横顔の表情に魅力が隠れている。

モデルは誰であろうか?

それはもう、次から次へと作品を見せてもらった。乾氏に言われるまでも無く、私が気軽に買えるような代物ではないのが分かっていたので、ただ、黙って汗ばむ手を気にしながら、おそるおそる拝見していた。後ろの棚には傾向の違う作品や過去の試作品や受賞作品などが展示されてある。

私が言うのもなんだが、パウリー氏のジュエリーは人柄がにじみ出て、可愛らしいというものばかりである。
作品として、クロウト受け狙いのようないやしさが微塵もなく、ただただ乙女の清らかさ、やさしい純粋なまなざし、それを黙々とカメオに彫り続けているとしか思えない。

次回、訪れることが出来るなら、ぜひお小遣いを貯金して、ちいさな作品を買い求めたいと思った。


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