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    2月定期講演会(平成17年)

  株式会社フミン社長八木澤勝夫氏

  「福島から世界を変える」

    逆転の発想が発明した新技術


その瞬間、目を疑った。コーティング剤をスプレーガンでガラスに吹きかけた
時だった。ガラスには濃淡も、むらもなくなった。透明に輝いた。夢の実現か。
それとも偶然か、まぐれ? すぐに同じ方法で試した。同じ結果だった。
「赤外線、紫外線大幅カットのガラスが出来る!」。感動が体を覆った。
 


それに先立つ4ヶ月間。スプレーガンでの霧状噴霧実験、何千回…。失敗の
連続だった。赤・紫外線遮断ガラスは無理か、ほぼ諦めた。「最後の最後だ」。
そう自分に言い聞かせながら口径を、逆に大幅に大きくして挑んだ。大きな
口径での噴霧は専門家、業界の非常識だった。奇跡は、生まれた。逆転の発想、
昨年
11月のことだった。 


この方法で塗った光熱フィルターガラス。赤外線を約50lカット、室内温度を
2〜5度C下げるとの試験結果が出た。皮膚がんの原因の紫外線も約
95lカット
するという。福島県伊達市の小学校は7月、屋根の高窓にコーティングした。
担当職員は「涼しかった。先生方の評判も良かった」と高く評価した。
 


光熱フィルターには酸化スズが入っている。一方、酸化チタン入りコーティング剤
「光触媒」も同じ工法でガラスに塗った。水滴、汚れが付かなくなった。トイレ、
喫煙室などの悪臭を消し、抗菌作用もあるという。カーブミラーの半分に光触媒を塗り、
そこに水をかけると違いが歴然とした。塗った方は、水滴が付かず、ピカピカ。
従来の半分は、水滴が付着、見えにくかった。この実験を目の当たりにした
国交省福島河川国道事務所の幹部は、すぐに採用の検討を指示した。 
 


2月には水滴がつかず、汚れない光触媒の塗装方法を化学メーカー大手
と共同特許出願した。さらに
300件の国際特許を申請する。6月には
赤外線・紫外線カットの塗装方法を単独で特許出願した。



 大手自動車会社を始め大企業からの問合せ、提携の申し込みなどが相次いでいる。
1月
1719日には東京で開かれる「ベンチャーフェアーJАPАN2006」に
出店する。2月
13日には、投資家を対象にした説明を東京証券取引所で行うよう
東北経済産業局から要請された。稼ぎ頭である有機農業土壌改良材「MR−]」の
購入申し込みも急増しそう。

人生最高のビッグプロジェクト、多忙な新年を迎える
54歳。


                       講演から2年3ヶ月後

              福島から世界を変える、との演題は、その方向に進んでいます。
              6月5日から8日まで八木澤さんはシンガポールを訪れます。
              日本を代表する建築家の黒川紀章氏、槇文彦氏が設計した
              建物の省エネ対策のためです。


              ガラスの多い近代的な建物、その建物に八木澤さんが特許を取得
              した赤外線・紫外線カットの塗装方法で工事をする目的です。
         その工事にはシンガポール建設省、竹中工務店・三菱重工
         鹿島建設、三井不動産などが立ち会い、視察します。


         フミンのHP訪問者の5割前後は外国です。アメリカ、
         シンガポール、フランス、ドイツ、そして温暖化で国が
         なくなると心配されているツバル共和国の順です。


         上記の通り、特許は今年1月26日付で中嶋誠長官名の
         特許証を受けました。4月には経済産業省が出した
         「知財で元気な企業2007」にフミンが紹介されています。
         全国110社の中の1つに選ばれました。福島県内では
         日本全薬工業と2社です。


         世界の大問題である温暖化対策に大きな効果があると
         期待されての躍進です。日本政府、経済界、そしてどんな
         業界、社会でも省エネは避けて通れません。


         どれほど、効果があるのか! フミンの工法で塗装した
         ガラスは体感温度で10度、室温で2〜5度下がるとの
         結果が出ています。施工も簡単です。素晴らしいことです。


         ユニクロ原宿店が4月17日に施工しました。新潟ネッツトヨタ
         新潟空港店が同月24,25日に塗りました。大手、有名企業から
         注文、問い合せが相次いでいます。


         従業員は八木澤さんを含め、わずか3人の会社です。
         そのチビッコ会社に日本を代表する企業が、みちのく
         福島に次々に足を運んでいます。痛快なことです。


         一方、科学の楽しさ、夢を子どもに知ってもらう努力も
         始めます。福島市が今年7月から8月にかけて開催する
         「子どもの夢を育む科学展」に展示し、協力します。
         

         「金儲けだけの人生は寂しいことです。好きなことを
          やっているだけです。今年はもっと、面白いことが
          起きると思います」。


          
自信あり気に、静かに、笑顔で話します。
          
          
福島発、全国、そして世界。チビッコ会社の
          大きな、熱い挑戦は続きます。