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地獄を見た。ふるさと神戸は戦場のような惨状だった。阪神・淡路大震災の
平成7年。避難場所がなく、自宅で呻吟する体の不自由な人、お年寄りも
少なくなかった。心身ともに疲労困ぱいの被災者…。
何とかして手を差し伸べなければー。水道管破裂による水の大事さを痛感した。
水さえあれば生き延びられる。「お風呂に水をいっぱいお届けします」。
飲料水にも生活用水にもなれるように!仲間4人と毎日、足を棒にして運んだ。
NPOの母体は大震災の中で産声を上げた。平成11年、法人化した。
年間予算は1億円を超え、常勤スタッフ9人、非常勤スタッフ28人、
ボランティア約100人に上る。日本有数のNPOに成長した。
規模だけではない。内容でも全国のトップを走る。一般的には行政が
机上の事業を作り、NPOが“下請け”する。実態に合わないため税金の
無駄使いも目につく。CS神戸は市民のニーズを事業化、行政から予算を
受ける。NPOと行政は対等の関係だ。
太陽光による「くるくる発電所」を造り、その電力で生ゴミを堆肥に
している。残りは売電もする。就職、ボランティア、起業、学ぶー。
そんなことをしたい人の「いきがいサポートセンター」を運営する。
公務員、企業社員を対象にした研修も請ける。
地域の活性化、自主防犯・防災、福祉社会、循環エネルギー化など
8分野の事業を総合的に展開している。情報を完全に公開し、効率的で
自立と共生を基本理念とした 非営利法人。ネットワークで人、物、金、
生きがいをも提供する。
月1回、事務所は簡易バーに変身する。会費千円。スタッフが得意の
おつまみを簡単に作る。講師を招き、スタッフは想いを吐き出す。
懇親、意思疎通、本音の場。ユニークな意見、アイデアは事業化にも。
輝いている。ユーモアに富み、よく笑い、熱く語る。
「震災の時に日本中から元気をいただいた。今度はお返しをする番」。
ボランティア街道を走って27年。“NPOの申し子”は感謝の心を胸に、
自立と共生の灯をかかげ、今日も燃える。
(文責・小林富久壽)
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