ページ後半に、校長としての活躍ぶりを追加しました。


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          1月定期講演会(平成15年)

東邦銀行女子ソフトを日本一に導いた
                         監督

    馬 上 達 幸 氏

      「日本が失ったもの」

                 ドラマは、劇的に幕を閉じた。福島国体成年女子ソフトボール決勝戦、
             東邦銀行のピンクパンサーズ対太陽誘電(群馬)。
7回まで0が並ぶ
             息詰まる投手戦となった。最終回の裏、パンサーズは2死満塁のチャンス。
             大歓声の中、3番丸井が力強く振った。ライト前へのさよなら安打に!


             歓喜の叫びとともパンサーズナインは、ベンチを飛び出す。笑顔がはじけ、
             ガッチリ抱き合う。日焼けした顔が涙でクシャクシャになった。
             喜びを爆発させる観客。感動が渦巻く。沈着、冷静、情熱の監督、馬上さんも
             掛けていたサングラスの奥を、さすがに濡らした。平成7年
1018日、
             相馬東グラウンドでの忘れえぬ光景だった。


                   パンサーズ結成の平成2年、馬上さんは初代監督に就任した。ソフトは
             ズブの素人だった。だが理論から実技、さらには女性の生理まで徹底的に
             勉強した。でも最初のころは、高校生にさえも負けた。大事な公式戦で4連敗
             したこともあった。


            馬上さん一家は、7年間ナインと同じ女子寮に住み込み、夫を
             支えた。夫人は、ナインの夕食を作り、母の役も演じた。
             年末年始ぐらいしか休まなかった。国体優勝に全てを賭ける父を、
             現在、社会人の長男、二男が、陰でバックアップした。
             その一方、自宅である女子寮で高校、大学受験に向け猛勉した。


             監督を退任するまで家族旅行、レストランでの父との食事を
             楽しんだ覚えがない。


                   
全日本実業団大会、日本リーグで優勝するなど急速に強くなった。
             国体で「優勝確実」―との多くの報道が強烈なストレスとしてナインを
             直撃した。
3分の1の乙女が長期間、閉経した。寮で突然、手当たり次第
             物を投げるメンバー、一時半狂乱になる娘も出た。


                  優勝決定直後の会場―。大歓声に覆われていた。その片隅で
             感慨にふけりながら喜びをかみしめている“戦友”がいた。


             夫人、長男、二男、そして両親だった。


                   日本一から8年。パンサーズは解散、馬上さんは本店個人金融部長として
             活躍している。今度は、消費者ローン部門で燃えている。
             夢を追うナイスミドルの
53歳。

                 講演から4年5ヶ月 
       

                  
                  「挑戦」という言葉を簡単に使います。でも、「挑戦」を実行し、続ける
                  ことは大変なことです。ましてや「成功」するのは至難の業です。


                  馬上さんはソフトボールで日本一を獲得しました。
                  東邦銀行の個人金融部長として明るい将来を約束されました。
                  でも講演から1年後、安定した地位を簡単に捨てました。
                  岩手県の公立校長の全国公募に応募、花北青雲高校長に
                  就任しました。民間人の校長は、岩手県では初めてでした。


                  3年間連続で就職、進学を含む卒業前の進路決定を100l
                  達成しました。赴任前年度、7人だった大学進学者は今春、30人に
                  増えました。工業系から国公立大に3人の合格者を出すなど
                  開校以来の金字塔を打ち立てました。


                  通俗的表現ですが、馬上さんの挑戦人生には感動します。
                  尊敬の念を抱きます。真の教育者と確信します。


                  取材で電話をした日、東京で就職活動の企業訪問をして
                  いらっしゃいました。教頭らを連れてのトップセールスです。
                  岩手県教育界に新風を巻き起こしています。


                  まだ58歳です。3年後、5年後、10年後…。
                  楽しみな方です。
                 ふるさと講演実現
                  無理にお願いしました。ただ講演当日の7月18日に盛岡に
                  帰らねばなりません。このため開始時間は午後6時に繰り上げます。
                  会場は福島市・福島民報のロイヤルホールです。


                  心を揺さぶる感動的話は講演でいっぱいあると思います。
                  1つだけエピソードを紹介します。


                  福島・東邦銀行の幹部席をさらりと捨て、教育への情熱、
                  夢を持ち、3年前、岩手県の高校長に着任しました。
                  名もないソフトボールチームを国体で全国1に導いた銀行マンの
                  名監督でした。今度は他県の教育界に新しい風を!


                  でも、それほど甘くはなかったようです。協力的教職員よりも
                  面従腹背、静かな抵抗、無視、素人の民間人に何が出来るの陰口…。
                  辞めて福島に帰ろうと苦悩したことさえ、あったそうです。


                  しかしピンチになればなるほど燃える男です。生徒の就職のための企業訪問、
                  いい中学生を取るための中学校への説明会、授業、クラブ活動、何でも
                  先頭に立ち、垂範しました。明るく、元気に、情熱的に!


                 生徒、教職員とも馬上さんをジーっと見ていました。従来の校長先生とは、
                 どこか違う……。生徒が歓迎してくれました。喜んで迎え入れました。



                 「生徒の笑顔、うれしそうな表情に本当に救われました。この生徒のために
                 頑張ろうと心に何度も誓いました」


                 馬上さんは一層、燃えました。
                 生徒も応えました。そして教職員、父母も。


                 心の連鎖が誕生しました。生徒達は、これまでにない
                 大きな実績を残しました。


                                                        (小林富久壽)



                 講演日時=平成19年7月18日午後6時
                 会場=福島市の民報ロイヤル(電話024−531−4342)
                 演題=「時代の変化に対応した学校づくりを目指して」
                 副題=「民間人校長の挑戦}
                 入場料=3500円(飲んで、食べて、交歓して)
                 連絡方法=小林富久壽(090−2606−8034)渡辺正男(090−3123−2455)
                         林由美子(090−2607−4101)